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神の雫レビュー

神の雫は、亜樹直さん原作、オキモト・シュウさん作画の漫画で、『モーニング』(講談社)でコミックス連載されています。

主人公の「神咲雫」は、世界的なワイン評論家であった父「神崎豊多香」の遺言により、父の遺産であるワインコレクションをめぐって若きカリスマワイン評論家「遠峰一青」と勝負をすることになります。その勝負とは、父が選んだ12本の偉大なワイン『十二使徒』と、その頂点に立つ『神の雫』を、遺言になる心象風景の表現から探し出すというものでした。

鋭敏な感覚と表現力をもつがワインに関しては素人の雫が、勝負を通してワインに目覚め、様々なことを学んでいく様が描かれています。

その中には、ワインに対する賛美もあり、いかにそれぞれにワインが思いを込めてつくられているかとか、そのワインをどんな思いで人に贈るのかとか、様々な思いや感情がワインを通して語られます。

そして、雫だけでなく、ほかの多くの登場人物も、ワインを通して色々なことを知ったり、人の思いに気づいたりします。

そんな人間模様もこの作品の魅力になっています。

また、この作品は、ワインを中心にストーリーが展開していくため、実にたくさんのワインが出てきます。

そして、そのワインがどんな味で、それを飲むとどんな感覚になるかを、言葉で表現するシーンが何度もでてきます。

もともとワイン好きの方はもちろん、そうでもない人でも、この漫画を読むとちょっとワインを飲んでみようとかという気にさせられます。

そして、ワインを飲んだ後に、ちょっと気取ってそのワインの感想を語ってみたい気分になると思います。

コミックスでは、巻末に作品内で出てきたワインの解説などもあって、軽くワインのことを知りたい人には勉強にもなる作品です。

お酒好きの方も、そうでもなくてもワインに少しでも興味がある方ならとても楽しめる作品としておすすめできます!